化学物質過敏症でもお仏壇を諦めない|天然木オーダーメイド仏壇「虚空厨子」という選択|桜梅桃李.com

「化学物質を使っていないお仏壇は、ありますか」——先日、そんなお問い合わせをいただきました。お電話の向こうにいらしたのは、化学物質過敏症と長く向き合ってこられた方でした。今日は、このひとつのお問い合わせから見えてきた、お仏壇づくりの“原点”についてお話しさせてください。YouTubeライブ第150回・第2部でお伝えした内容です。

▶ この記事のもとになったYouTubeライブ(第150回・第2部)です

化学物質過敏症の方からの、一本のお電話

その方は、年々、過敏症が激しくなってこられたそうです。お部屋の埃、壁紙の接着剤——ふつうなら気づきもしないものに、体が反応してしまう。ただ生きているだけでも大変な時代に、自宅に帰ってもなお、それを感じてしまう。どれほどお辛いことかと、お話をうかがいながら胸が痛みました。

「そういう方がいらっしゃる」という話と、実際に目の前でご相談くださる現実とは、まったく重みが違います。しかもご相談は、ご本尊様に向き合うお仏壇のこと。手を合わせて座る、その根源のところで反応が起きてしまうとしたら——これは何としてもお応えしたい、と思ったのです。

一般的なお仏壇に、なぜ化学物質が使われているのか

実は、店頭に並ぶお仏壇や家具の多くは「家具仏壇」と呼ばれるものです。芯材には、木を砕いて固めた人工の木(MDF)が使われていることがほとんど。木を紙のように溶かし、接着剤で成形したものです。そこへさらに接着剤で印刷シートを貼り、あるいは塗装をほどこす。——素材の段階から、化学物質が幾重にも重なっているのです。

新築のきれいなお部屋に入った瞬間、体が反応してしまう。そんな話を耳にされたことはないでしょうか。理屈は同じで、過敏症の方は、その一つひとつに反応してしまわれます。

では、そうしたものを使わないお仏壇はあるのか。答えは、シンプルでした。「作らなければ、無い」。木で組み、扉の開閉に必要な金具や、揮発性のないLEDなど、体に負担の少ないものだけを合わせていく。突きつめると、どんどん“原点”に還っていくのです。昔、木だけで椅子や棚を作っていた、あの頃へ。

オーダーメイドだから、一本だけあなたのために

当店の「仏壇革命 虚空厨子」は、もともとオーダーメイドのお仏壇です。“虚空”とは、ご本尊様をお迎えする空間そのもののデザインを指しています。オーダーメイドだからこそ、木を天然のものからお選びいただき、化学物質を極力使わない仕様で、その方おひとりのために一本だけお作りすることができます。

ちょうど翌日、提携する伝統工芸の工房の社長が来店予定でした。お電話を代わって直接お話しし、木をお選びいただく流れができ、お見積りも整いました。「あなたのためだけのお仏壇を作れる」——それが、実際にかたちになった瞬間でした。症状もご体質もお一人おひとり違います。だからこそ、素材の段階からご相談して、一緒に決めていく。それが私たちのやり方です。

思えば私自身、かつては“ただの販売店”でした。学会仏壇の専門店をやりながら、なかなか題目があがらなかった男が、あげ続けることで少しずつ宿命を転換し、やがて「題目があがる仏壇」を追い求める作り手へと変わっていった。3年間で1,000万遍を唱え抜き、いまは2,000万、そして1億遍へと向かっています。限界を自分で決めず、一歩ずつ挑戦を続ける——これが人間革命のドラマなのだと思っています。英語での著作に挑んでいるのも、同じ一本の道の延長線上にあります。

お仏壇を諦めかけている方が、もしいらっしゃったら。「作れないから、無い」のではなく、「作れば、できる」。あなたにとっての一本を、どうか諦めないでください。まずは、お気軽にご相談いただけたらうれしいです。

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