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2017年2月25日 AM 09:30

情熱店長ブログ

創価学会、池田大作先生〈随筆 永遠なれ創価の大城〉16 青年の息吹で春へ

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二月は、日蓮大聖人の御聖誕の月であり、わが師・戸田城聖先生の誕生の月である。
 東京・大田の蒲田支部での二月闘争をはじめ、師弟で綴った広宣流布の拡大の歴史は「今生人界の思出」と輝いている。
 一九五六年(昭和三十一年)の二月は、関西の目を見張る大前進で、恩師の誕生日を飾った。
 この折、私は、先生へ「関西に 今築きゆく 錦州城 永遠に崩すな 魔軍抑えて」と誓いの一首を献じた。
 先生からは一気呵成に「我が弟子が 折伏行で 築きたる 錦州城を 仰ぐうれしさ」との万感の返歌を賜った。忘れ得ぬ師弟の劇である。
 なお、私が捧げた和歌には、後年、“常勝関西の大城は永久不滅なり”との意義を込めて、「永遠に崩れぬ」と手を入れ、あらためて同志に贈った。
 今再び、関西をはじめ全国、全世界で、新たな青年錦州城が築かれゆくことを、大聖人が、そして恩師も、さぞかし喜んでおられるに違いない。
 ◇
 厳寒の佐渡で認められた「開目抄」の一節に、「一華を見て春を推せよ」(御書二二二ページ)と仰せである。
 寒風に咲き誇る花は、ただ一輪でも「春遠からじ」と告げてくれる。
 わが愛する創価家族が対話の花、友情の花、信頼の花を、一輪また一輪と咲かせるため、どれほどの祈りと苦労を尽くされていることか。その積み重ねによって、功徳満開の春は開かれるのだ。尊き健闘に、私は妻と題目を送っている。

「凱歌の人生」を

 今月の座談会で全同志が生命に刻んだ御書に、こう仰せである。
 「法華経を信ずる人は冬のごとし冬は必ず春となる」(同一二五三ページ)
 誰人たりとも、「生老病死」の苦悩を避けることはできない。誰もが厳しい冬を耐え、戦わねばならぬ運命にあるともいえよう。だが、冬があればこそ、本当の春を知ることができる。御本尊を持った人は、人生の闘争の誉れの勇者なのだ。
 たとえ今、試練の冬にあろうとも、心は閉じこもりはしない。一歩、北風に踏み出す勇気に、戦う力、負けない力が湧き上がる。その心には、もう勝利の春が始まっているのだ。「冬の中に春を生む」梅花のように。
 梅の花で、懐かしく思い出すのは、一九八二年(昭和五十七年)二月の茨城訪問である。
 同志を苦しめた悪逆な迫害を断固とはね返す、いわゆる反転攻勢の一つの総仕上げでもあった。
 前年の秋から、四国、関西、中部、九州の大分・熊本・福岡、神奈川、年明けには東北の秋田と走り、念願叶って茨城へ向かったのである。
 この時、戸田先生の生誕八十二周年(二月十一日)に寄せ、茨城の友は八十二個の鉢植えの梅を飾ってくださった。
 法難の嵐を勝ち越えた同志と歌った、茨城の歌「凱歌の人生」の響きは耳朶から離れない。
 私は長年、多くの人生を見てきた結論として申し上げた。
 「信心、また人間としての勝利は、愚直のごとき求道の人、また、着実にして地道なる信心、生活を築き上げた人が、凱歌をあげている」と。
 以来三十五星霜――。当時、共に記念撮影した男女青年部により結成された「茨城二〇〇〇年会」(現・茨城新世紀大城会)の友からも、故郷や全国各地で広布に乱舞する様子を伺っている。
 この間、東日本大震災や豪雨災害など打ち続いた苦難にも、わが茨城の同志は懸命に耐え抜き、不退の負けじ魂で乗り越えてこられた。
 心の絆を結んだ宝友たちが、後継の眷属と共に「凱歌の人生」を歩む晴れ姿こそ、創価の正義の勝利劇なりと、私は誇り高く宣揚したいのだ。

心は若くあれ!

 「新時代の二月闘争」に勇んで先駆する、わが男女青年部も、何と凜々しく頼もしいことか。
 男子部では、先月から今月にかけて、創価班大学校、牙城会新世紀大学校の気鋭の友らが、全国各地で意気軒昂に入卒式を行っている。
 「ロマン総会」を大成功に終えた女子部においても、白蓮グループの入卒式がたけなわだ。
 結成六十周年に胸を張る男女学生部の俊英も、才媛も、はつらつと使命の言論戦に挑んでいる。
 君たちの努力と開拓こそが、広布の勝利だ。
 貴女方の成長と幸福こそが、創価の希望だ。
 文豪ゲーテは言った。
 「偉大なことをなしとげるには、若くなくてはいけない」と。
 若さは、いかなる苦難も悩みも失敗も、前進の力に変えていける。
 若さには、人生の至宝の勇気と情熱がある。誠実と真剣さがある。
 ゆえに、勇敢なる信心で偉大な誓願に立つ人は皆、青年といってよい。
 「春に遇って栄え華さく」(御書四九四ページ)である。忍耐強く春を待ち力を蓄え、その開花の時に、自分らしい「挑戦の花」を咲かせることだ。
 我らには「生老病死」の四苦を、「常楽我浄」の四徳へ転ずる生命の哲理がある。年代を超えて支え合い、励まし合う「異体同心」のスクラムがある。

我らは実践第一

 思えば、先師・牧口常三郎先生は、晩年まで「われわれ青年は!」と叫び、「暦の年じゃない。つねに伸びていくのだ」と言われていた。
 牧口先生が、青年の青年たる所以とされていたのは「実践」であり、なかんずく「大善」を行うことであった。
 すなわち、法華経の肝心たる南無妙法蓮華経を持ち、日蓮大聖人の立正安国の教えを実践し、弘めゆく「大善」である。広宣流布という菩薩の行に生き抜く中に、自他共の幸福が、そして社会の平和と繁栄があると、先師は訴えられたのだ。
 牧口先生が創立以来の伝統の座談会を、「大善生活法実証座談会」と銘打たれたのは、七十五年前の一九四二年(昭和十七年)の二月であった。
 当時の創価教育学会の機関紙「価値創造」には、東京の大塚支部、池袋支部、中野支部、北多摩支部など各地で、活発に実証座談会が行われていたことがうかがえる。
 牧口先生自ら蒲田支部等の座談会に足を運び、同志の悩みに耳を傾けながら励ましを送られたという記録も残っている。
 この年の二月十一日、つまり戸田先生の誕生日に、牧口先生は青年部の会合に出席し、明治維新の立役者が二十代の若者だったことを通して激励された。“広宣流布は、青年のリーダーシップによらねばならない”と。それは、戸田先生が常に語られた言葉でもある。
 聖教新聞掲載の「東京凱歌の青年城」をはじめ、日本中、世界中で躍動する若人の英姿を、牧口、戸田両先生と同じ気持ちで、私も見守っている。

師弟勝利の物語

 お陰様で、小説『新・人間革命』の連載が六千回を重ねた。小説『人間革命』の執筆開始から数えると、足かけ五十四年、連載回数の合計は七千五百回を超える。
 同志の皆様方の題目と応援に励まされ、“師弟の凱歌の物語”を元気に綴りゆくことができる。誠にありがたい限りだ。
 「私は書くのを止めることは出来ません。私が汽車で旅をしようが、何をしていようが、私の脳は間断なく働くのです」――こう言ったのは、スウェーデンの作家ストリンドベリである。
 私も、さらに書き続けていく決心である。ただ未来のため、未来を生きる青年たちのために!
 信仰とは何か、正義とは何か、そして師弟とは何か――。その真髄を、日本はもちろん全世界の後継の友と、小説の執筆を通して対話できる日々は、何と幸せか。
 世界に発信する翻訳に取り組んでくださる方々にも、感謝は尽きない。

いよいよ励めや

 先日、九州の同志が、先駆の心意気で総本部へ熊本産の早咲きの「てんすい桜」を届けてくれた。熊本・大分の地震から一年となる四月には、全国男子部幹部会と九州女子部総会が熊本で行われる予定である。
 春を告げる真心の桜に合掌しつつ、全同志の健康と無事安穏を、そして不撓不屈の大行進を、私は真剣に祈った。
 ともあれ、私の心は、いつも青年と共にある。君たち、貴女たちが、勝利また勝利へ創価桜を咲かせゆく未来を信じ、ただただ道を開いていく。弥生三月も、日に日に近づく。さあ生き生きと進もう。伸びゆく青年の心で、青年と共に!
   
 寒風も
  はじきて芳し
   師弟花
  いよいよ励めや
    冬を勝ち越え
 
 (随時、掲載いたします)

 ゲーテの言葉はエッカーマン著『ゲーテとの対話』山下肇訳(岩波書店)、ストリンドベリはE・A・ルイゼ著『ストリンドベリー伝』富野敬邦訳(万里閣)=現代表記に改めた。(聖教新聞より転載)